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やってて良かったと思うとき

 仕事をしていると、「やってて良かったな」と思う瞬間がいくつかあります。

 

 先日、ある賃貸物件(Xアパート)にご高齢の女性(Aさん)が入居しました。Aさんは、もともとご家族で住んでおられましたが、様々な事情から一人暮らしとなり、親族が近くに住んでいる地域へ引っ越すことを決められました。

 引っ越しは、いろんなことが変わります。人によっては、仕事や人間関係、地域での暮らし・・・。誰もが期待の反面不安もあります。Aさんも同じように期待と不安を持っておられました。

 

 ちなみにXアパートには、Aさんと同年代の男性(Bさん)が住んでいます。Bさんは、物腰が柔らかく、穏やかで、「暇だからね」という理由でお願いしていないのに関わらず、率先してアパートの草取りや掃除を一生けん命してくださります。Bさんもいろんな事情があり、Xアパートでおひとりで暮らしています。ご高齢なので、こちらから定期的に連絡して、生活の状況や仕事の具合、体のことに至るまで、色々お話を伺って、見守りをさせていただいている方です。

 

 Aさんと契約について話しているとき、Bさんが以前から「話し相手がほしいなぁ」とおっしゃっていたことを思い出しました。

「Aさん、実はXアパートにBさんという人が住んでて、物腰が柔らかい方なんです」

「Aさんとも年齢が近くて、『話し相手がほしいな』っておっしゃっていたんです」

「きさくな方なので、引っ越された後、そのうちXアパートでお会いすると思います」

という感じでAさんにBさんを紹介しました。

 

その後、引っ越し後、まもなくAさんから電話がありました

Aさん「住み心地いいわよ。それと、Bさんに会ったわよ。」

   「声かけられちゃった。『話し相手になってください』って」

   「優しそうな人で良かったわ。ありがとうね。」

 

 電話を切った後、「よかった」と思えた瞬間でした。

人と人をつなぐきっかけを作れたこと。

それをお二人が大事にしてくれたこと。

このお二人の関係がどうなっていくか分かりませんが、

私はこれからもお互いが少しずつ支えあっていけるようなお手伝いができたらと思います。